簿記検定試験講座
商業簿記
1級・2級・3級・4級の全てで出題されます。
商業簿記は、個人商店から大企業まで全ての経理部門で使われる領域です。
実務にも直結しますのでしっかり理解して憶えて下さい。
1級志望の方も、まずは3級の参考書・問題集から勉強を始めて知識を積み上げていって下さい。
商業簿記を学習する上での心構え(大げさ?)について書きます。
1. 個々の仕訳を覚える際には、必ず具体的な取引をイメージしてください。
2. 個々の仕訳を覚えたら、財務諸表を作成する迄の流れをつかんでください。
全体的な流れを分からないままにすると、応用力が身につかなくなります。
3. 疑問的な無くなるまで、同じ問題集を繰り返し解いで下さい。
級が上がるにつれて、仕訳の種類が増え専門用語も増えていきます。
それぞれの専門用語の定義をしっかり覚え、似た用語と区別して混同しないように気をつけてください。
工業簿記
1級・2級で出題されます。
工業簿記は、主に工場などで製品製造している会社向けの簿記です。
商業簿記は得意でも工業簿記を苦手にする方が結構いらっしゃいます。
商業簿記と比べて工業簿記は製造業向けの簿記ですので、イメージが付きにくくよく分からないという理由の方が多いようです。
前述しましたが、やはりイメージをしながら学習をするというのは非常に大事なことです。
製造業のイメージがつきにくければ、自分が実際に何か模型を作って売るというイメージをしてみるのはどうでしょうか?
模型を作るのには、材料費が掛かります。人に手伝ってもらったりすれば、人件費が掛かります。売るために、yahooオークションなどに出品すれば手数料などの経費も掛かるでしょう。
そうやって、自分の身に置き換えて考えてみれば、きっと身近に感じられて面白くなるはずです。
会計学
1級のみで出題されます。
商業簿記は、仕訳の技術的な色あいが強い科目でしたが、会計学では仕訳の理論的裏づけなど会計理論について学習することになります。
会計法規集を常にそばにおいて、企業会計原則と具体的な仕訳とを結びつけて理解して下さい。
商業簿記で覚えた仕訳というのは、全て会計法規によって定められていることです。
なぜ、そのような仕訳の仕方をするのか、なぜ、そのようなルールになっているのか、そういう理論的な側面について学ぶ科目です。
1級の試験では、会計法規の穴埋め問題も出たりします。
原価計算
1級のみで出題されます。
工業簿記では、計算問題が中心でしたが、原価計算ではその計算の理論的側面を学習します。
会計法規集を常にそばにおいて、原価計算基準と具体的な計算方法とを結びつけて理解して下さい。
原価計算は一番に苦手にされる方が多い科目ですね。
この科目で挫折して簿記1級を断念される方も多いと聞きます。
商業簿記とは違う趣の計算問題が出題されますので、慣れるのにも難しいかもしれません。
又、経理実務に就かれている方でも仕事場で原価計算をしている方は非常に少ないと思いますので、イメージがつきにくく難しくしている要因だと思います。
実は、私も最初は原価計算が嫌いで大変苦労しました。
そんな私ですが、今では一番好きな科目です。
私の苦手克服法は、まず参考書・問題集を図解入りで詳しく説明したものに変えたこと。
そして、参考書読み→問題集で練習→該当箇所を参考書で復習のサイクルを一単元ずつ分かるまで繰り返したことでした。
原価計算は、似たような計算方法があるため、一つずつ着実にこなしていかないと、次の単元の計算方法と混同して結局どちらも分からないということになってしまいます。
逆に、一つを着実にして次に進むと、早く理解できるという効果も得られます。
似たもの同士(例えば、予算差異と操業度差異)をノートに表でまとめるのも、オススメです。
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